退職後、失業給付を申請しようとしたところ、3週間たっても離職票が届きませんでした。
さらに、すでに開業届を出していたことや、受給中のアルバイト、再就職手当の「就職日」の考え方など、事前に知らなかった確認事項がいくつもありました。
私の場合は、管轄のハローワークへ相談し、離職票が届く前に仮受付を進めることができました。
ただし、手続きや判断は一人ひとりの状況によって異なります。
この記事では、失業給付を実際に申請した体験をもとに、退職後に行う手続き、離職票が届かない場合の対処法、待期期間、求職活動実績、アルバイト、開業届、再就職手当について解説します。
失業給付は、退職理由や個別の状況によって扱いが異なります。
失業給付は、退職理由や個別の状況によって扱いが異なります。この記事は参考情報としてご覧いただき、最終的な判断や手続きについては、住所地を管轄するハローワークへご確認ください。
失業給付とは
失業給付は、一般に「失業保険」と呼ばれることもありますが、正式には雇用保険の基本手当です。
雇用保険に加入していた人が離職し、次の仕事を探している間に、一定の条件を満たすと受け取れる給付です。
ただし、退職すれば必ず受け取れるわけではありません。
主に次の条件を満たす必要があります。
- 就職したいという意思がある
- いつでも働ける状態である
- 求職活動をしているにもかかわらず、就職できていない
- 離職前に一定期間、雇用保険の被保険者であった
一般的には、正当な理由のない自己都合退職の場合、離職前2年間に被保険者期間が通算12か月以上必要です。
倒産や解雇などの場合は、別の要件が適用されることがあります。
受給できる日数や金額は、年齢、離職理由、雇用保険の被保険者期間、離職前の賃金などによって決まります。
退職したらまず行うこと
会社に離職票の発行を依頼する
退職後は、会社に離職票の発行状況を確認しましょう。
離職票は、失業給付の手続きをする際に基本となる書類です。
会社側の手続きや郵送状況によって、離職票が届く時期には差があります。
届くのを長く待ち続けるのではなく、遅いと感じた時点で会社やハローワークに相談することをおすすめします。
管轄のハローワークを確認する
失業給付の手続きは、原則として住居地を管轄するハローワークで行います。
受付時間や必要書類は窓口によって案内が異なる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
申請に必要なものを準備する
一般的には、次のようなものを準備します。
- 雇用保険被保険者離職票(離職票-1、離職票-2)
- マイナンバーが分かるもの
- 本人確認書類
- 本人名義の通帳またはキャッシュカード
- 証明写真
必要書類は、個別の状況によって追加・変更される場合があります。
マイナンバーカードを提示する場合の写真の扱いなども含め、最新の必要書類は管轄のハローワークへ確認してください。
離職票が届かないときの対処法
まずは元の勤務先に確認する
離職票が届かない場合は、まず元の勤務先に連絡し、離職票の手続きが済んでいるか確認しましょう。
会社側の手続きがまだ完了していない場合もあるため、次の点を確認しておくと安心です。
- 離職票の発行手続きは済んでいるか
- いつ頃発送される予定か
- 登録している住所に間違いがないか
ハローワークへ電話で相談する
離職票は、退職後すぐに届くとは限りません。
私の場合も、退職から3週間を過ぎても離職票が届きませんでした。
私が管轄のハローワークへ電話したところ、「退職日の翌日から12日目以降であれば、離職票がなくても仮受付について相談できる」と案内されました。
一部のハローワークでも同様の案内がありますが、必要書類や受付方法は窓口によって異なる可能性があります。
離職票が届かない場合は、訪問前に管轄のハローワークへ電話で確認してください。
手元に退職を証明できる書類が何もないことを伝えると、マイナンバーカードがあれば本人確認ができるため、窓口で相談できるとのことでした。
実際に窓口へ行く際は、マイナンバーカードのほか、本人名義の通帳や直近の給与明細など、用意できるものを持参すると安心です。
ただし、必要書類や仮受付の扱いは、ハローワークや個別の状況によって異なる可能性があります。
事前に電話で確認してから訪問することをおすすめします。
申請後の待期期間と給付制限
待期期間とは
失業給付は、申請してすぐに支給されるわけではありません。
受給資格決定日から、失業状態にあった日が通算7日に達するまでの期間を「待期」といいます。
この待期期間が満了するまでは、基本手当は支給されません。
また、この期間に働いてしまうと、働いた日は待期に含まれず、待期満了が後ろにずれることがあります。
働く予定がある場合は、事前にハローワークへ確認してください。
給付制限とは
正当な理由のない自己都合退職の場合、待期期間の後に給付制限が設けられることがあります。
2025年4月1日以降の離職については、原則として1か月です。
ただし、過去5年間に自己都合退職による受給資格決定を2回以上受けている場合などは、給付制限が3か月になることがあります。
また、一定の教育訓練を受講する場合は、給付制限が解除されることがあります。
会社都合退職などでは、自己都合退職のような給付制限がない場合があります。
このような場合にも、待期期間や失業認定などの手続きは必要です。
失業給付を受けるための求職活動実績
失業給付を受け続けるには、認定日までの期間に、決められた回数の求職活動実績を作る必要があります。
必要な回数や認められる活動は、初回認定かどうか、給付制限中かどうかなどによって異なる場合があります。
求職活動実績として認められることがある活動には、次のようなものがあります。
- 求人への応募
- 面接
- ハローワークでの職業相談
- 職業紹介
- 職業講習会や求職活動支援セミナーへの参加
- 求人説明会への参加
- 許可・届出のある転職エージェントでの職業相談や職業紹介
求人サイトやハローワークインターネットサービスで求人情報を見たり、検索したりするだけでは、求職活動実績として認められないことがあります。
応募、相談、面接など、実際の行動が必要です。
また、認定日当日にハローワークへ行くこと自体は、その認定期間の求職活動実績には含まれない場合があります。
必要な活動の回数や期限は、あらかじめハローワークへ確認しておきましょう。
失業給付を受給中にアルバイトをする場合
失業給付を受給している間も、アルバイトや内職ができる場合があります。
ただし、働いた場合は、収入の有無にかかわらず、必ずハローワークへ申告してください。
一般的な扱いの目安は、次のとおりです。
- 1日4時間以上働いた場合:その日の基本手当が支給されず、後日に繰り越される場合がある
- 1日4時間未満の場合:内職・手伝いとして扱われ、収入額によって支給額が減額される場合がある
- 週20時間以上で、31日以上の雇用見込みがある場合など:雇用保険の加入対象となり、原則として「就職」と扱われます。
契約期間や週の勤務日数によっても判断が異なるため、働き始める前にハローワークへ確認してください。
アルバイトに限らず、家族の仕事の手伝い、収益化を目指したブログや事業の準備なども、申告が必要になる場合があります。
働いた事実や自営業の開始などを申告せず、偽りの申告によって給付を受けた場合は、不正受給と判断されることがあります。
不正受給とされた場合は、給付の停止や返還に加え、不正に受給した額の2倍以下の納付を命じられることがあります。
申告漏れに気づいたときは、自己判断せず、早めにハローワークへ相談しましょう。
詳細は、厚生労働省「雇用保険制度に関するQ&A」をご確認ください。
開業届を出している場合、失業給付はどうなる?
開業届を出していることだけで、失業給付を受けられないと一律に決まるわけではありません。
実際に事業を行っているか、事業の準備をしているか、求職活動を続けているか、いつでも就職できる状態かなどを、個別に判断されます。
私の場合は、すでに開業届を提出していましたが、事業としての稼働実態がないことなどをハローワークに説明し、失業給付を受ける流れになりました。
その際、失業給付を受給している間は求職活動を行い、その他の営業活動は行わないという内容の念書を書きました。
これは、あくまで私の場合の判断です。
開業届を提出している人が、同じように失業給付を受けられるとは限りません。
開業届、副業、自営業、ブログなどがある場合は、隠さずにハローワークへ相談してください。
なお、離職後に事業を開始した場合には、事業を行っている期間を受給期間に算入しない特例が利用できる場合があります。
制度の利用条件や申請期限は、最新の公式情報をご確認ください。
再就職手当とは
再就職手当は、失業給付を受給している人が早期に安定した仕事へ再就職した場合に、一定の条件を満たすと受け取れる手当です。
失業給付をすべて受け取り終える前に再就職した場合、残っている基本手当の日数などをもとに支給額が決まります。
ただし、受給するためには複数の条件があります。
再就職手当を受けるための条件
主な支給条件は、次のとおりです。
- 7日間の待期期間が満了していること
- 就職日の前日までに失業認定を受けていること
- 基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること
- 1年を超えて勤務することが確実と認められること
- 原則として、離職前の勤務先や密接な関係のある会社への再就職ではないこと
- 就職日前3年以内に、再就職手当または常用就職支度手当を受給していないこと
- 求職申込み前から採用が決まっていた会社への就職ではないこと
- 原則として、雇用保険の被保険者になる条件で雇用されること
再就職手当には細かな支給要件があります。
就職が決まったら、入社日、雇用条件、採用経路などを会社へ確認し、ハローワークへ正確に報告しましょう。
給付制限中に再就職する場合の注意点
給付制限を受けている場合、待期期間満了後の最初の1か月は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職であることが、再就職手当の条件になる場合があります。
求人サイトから自分で応募した場合や、知人から紹介された場合などは、再就職手当の対象にならない可能性があります。
給付制限中に就職が決まりそうな場合は、応募経路も含めてハローワークへ確認しておくと安心です。
就職が決まったらハローワークへ確認する
就職が決まった場合は、就職日の前日までの失業認定や、就職後の再就職手当の申請について、早めにハローワークへ確認しましょう。
就職日の前日までの失業認定をどのように受けるかは、認定日の状況などによって案内が異なる場合があります。
再就職手当の支給申請書は、原則として就職日の翌日から1か月以内に提出します。
必要書類や手続き方法については、管轄のハローワークの案内に従ってください。
就職日と初出勤日が異なる場合がある
注意したいのが、初出勤日と、雇用契約上の就職日が異なる場合です。
例えば、会社が4月1日付で採用していても、休日の関係で初出勤日が4月2日になることがあります。
就職日の前日までの失業認定や、再就職手当の判断に関わるため、自分の判断だけで初出勤日を就職日として申告してはいけません。
誤って提出してしまうと、場合によっては、不正受給となってしまうことがあります。
会社へ雇用開始日を確認し、ハローワークへ正確に申告しましょう。
まとめ
失業給付は、知っているかどうかで手続きのスムーズさが変わる制度です。
特に、次の点は早めに確認しておきましょう。
- 退職後は離職票の発行状況を確認する
- 離職票が届かなくても、ハローワークへ相談できる場合がある
- 申請後は、失業状態にあった日が通算7日に達するまでの待期期間がある
- 自己都合退職では、給付制限が設けられる場合がある
- 求職活動実績は、認定日までに必要な回数を確認する
- アルバイトや副業をした場合は、必ず申告する
- 開業届を出している場合も、自己判断せずに相談する
- 再就職が決まったら、再就職手当の対象になるか確認する
- 初出勤日と雇用契約上の就職日が同じか確認する
失業給付は、退職理由や働き方、事業の実態などによって判断が変わります。
この記事を参考にしつつ、最終的には管轄のハローワークで最新の情報を確認してください。
参考情報
- 厚生労働省:Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~
- ハローワークインターネットサービス:基本手当について
- ハローワークインターネットサービス:就職促進給付
- ハローワークインターネットサービス:不正受給の典型例
- 厚生労働省:離職後に事業を開始等した場合の雇用保険受給期間の特例
※制度や必要書類は変更されることがあります。最新の情報は、必ず管轄のハローワークへご確認ください。



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