作業療法士のクリニック勤務は忙しい?2つの職場で感じた働き方の違い

作業療法士のクリニック勤務の忙しさと職場による違いを表したアイキャッチ 作業療法・リハビリ

結論からいうと、現在のクリニックは20分ごとの予約が続く日もあり、勤務中は忙しいです。

しかし、昼休みは2時間半あり、まとまった残業もほとんどありません。

また、以前働いていたクリニックでは、高次脳機能、認知機能、上肢のリハビリが中心でしたが、現在は下肢や脊柱の疾患も担当しています。

2つの職場を経験し、同じクリニック勤務でも、診療科や医師の専門分野、予約の組み方によって、仕事内容や忙しさが大きく異なると分かりました。

この記事で分かること

  • 診療中は忙しいが、残業はほとんどない
  • 取得単位数だけでは忙しさを判断できない
  • 担当疾患は診療科や医師の専門分野によって変わる
  • 昼休み、予約の組み方、教育体制も転職前に確認したい

この記事では、現在の一日の流れ、昼休み、残業、担当疾患の違い、外来リハビリで感じる難しさ、転職前に確認したいことを紹介します。この記事は、私が勤務した職場での経験をもとにしています。クリニックによって診療体制や仕事内容は異なります。

現在のクリニックでの一日の流れ

現在の職場は9時始業で、午前の診療は12時までです。

午後は14時30分から始まり、17時10分ごろに予約された患者さんが最後になります。

医師の診察も、17時30分ごろまでには終わります。

予約状況は日によって異なりますが、9時、9時20分、9時40分というように、20分ごとの予約が連続することも少なくありません。

予約枠の間にほとんど空きがない日は、勤務中の忙しさを感じます。

昼休みはしっかり休める

午前と午後の診療の間には、2時間半の昼休みがあります。

現在の勤務先では、昼休みに電話対応を担当する必要もないため、比較的しっかりと休めています。状況によっては、一度自宅へ帰ることも可能です。

午前中に担当した患者さんの記録を書くこともありますが、昼休み中も次々と対応が続くわけではありません。

長い昼休みには、身体を休めたり、気持ちを切り替えたりできる利点があります。

一方で、始業から退勤までの拘束時間は長くなるため、この働き方をどう感じるかは人によって異なると思います。

忙しさは取得単位数だけでは分からない

転職前は、1日に取得する単位数を見れば、仕事の忙しさをある程度想像できると思っていました。

しかし、実際に働いてみると、忙しさを左右するのは単位数だけではありません。

予約がどのように組まれているか、記録を書く時間を確保できるか、昼休みをどのように取れるか、診療終了後にどのような業務が残るかによって、負担感は変わります。

現在の職場も、診療中は忙しいと感じます。

それでも、時間配分を意識して仕事を進めれば、まとまった残業はほとんどありません。

午後に担当した患者さんの記録を最後にまとめて書くため、少し退勤が遅くなることはあります。

記録以外の書類は、新規の患者さんを担当したときに作成する計画書などが中心です。

忙しさと残業時間は、必ずしも同じではないのだと感じました。

診療終了後の予定を立てやすい

以前、救急外来の近くで働いていたときには、診察後に松葉杖の使い方を指導するなど、予定外の対応が入ることがありました。

現在の職場では、医師の診察が終われば、その後に新しい対応が入ることは多くありません。

診療終了後に残る仕事は主に記録なので、退勤までの見通しを立てやすくなりました。

勤務終了時刻の見通しを立てやすいことは、働きやすさに関係するのだと思います。

同じクリニックでも担当する分野が違った

以前働いていたクリニックでは、作業療法士が担当するのは、高次脳機能、認知機能、上肢のリハビリが中心でした。

その経験があったため、今回も作業療法士は主に上肢や認知機能を担当するのだと思っていました。

しかし、実際には上肢だけでなく、下肢や脊柱の疾患なども担当することになりました。

同じ「クリニック勤務」でも、仕事内容は一括りにできません。

クリニックによって、次のような特徴があります。

  • スポーツ整形を多く扱う
  • 一般的な整形外科疾患を幅広く扱う
  • 手の外科や上肢を得意とする医師がいる
  • 脳神経に関係する診療科がある
  • 術後すぐの患者さんが多い
  • 高齢者や慢性疾患の患者さんが多い など

診療科や医師の専門分野によって、受診する患者さんの層が変わります。

その結果、作業療法士に求められる知識や担当領域も変わるのだと思います。

医師の専門分野だけでなく、理学療法士と作業療法士の人数、職場内の役割分担、リハビリ部門の方針も関係します。

経験の少ない分野はAIも使いながら学んでいる

下肢や脊柱、腰痛など、これまで担当経験の少なかった分野を学ぶことには、今も少し抵抗感があります。

何から、どのような順番で学べばよいのか分からないこともあります。

以前、整形外科疾患の患者さんを理学療法士と一緒に担当したときの知識を振り返ったり、職場にいる理学療法士へ質問したりしながら学んでいます。

自分が施術を受け、身体の変化や説明を体験したことが、身体の見方を学び直すきっかけになったこともあります。

最近は、AIも学習の補助として使っています。

分からない言葉を調べる、学ぶ順番を整理する、解剖学や運動学を復習するための質問を作るなど、自分の疑問を整理するために活用しています。

AIに質問することで、自分が何を理解できていないのかに気づくこともあります。

ただし、AIの回答が常に正しいとは限りません。

AIだけで評価や治療方針を判断するのではなく、書籍や信頼できる資料を確認し、必要に応じて職場のスタッフへ相談するようにしています。

※あくまでもAIは学習の補助として使用しています。患者さんを特定できる情報や個別の症例情報は入力せず、AIの回答だけを根拠に評価や治療方針を決めることはありません。

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少人数の職場で感じること

現在のリハビリスタッフは毎日の出勤数が1〜2名程度です。

以前は大勢のスタッフと働いていたため、やや寂しい気もしますが、人間関係の負担を感じにくい点は、私にとって働きやすさの一つです。

関わりが少ないからといって、会話や相談ができないわけではありません。

必要なときには話ができ、理学療法士がいるときには質問することもあります。

一方で、少人数だからこそ、相談できる人やタイミングが限られることもあります。

幅広い疾患について知る必要はありますが、来院する患者さんの疾患には、ある程度の傾向があります。

勤務を続けながら、繰り返し担当する疾患について少しずつ学びを積み重ねています。

20分のなかで時間を管理する難しさ

大変だと感じるのは、20分という限られた時間のなかで対応することです。

患者さんの状態を確認し、必要な対応を行い、説明までまとめようとすると、20分は思っていた以上に短く感じます。

予約が続いている日は、前の患者さんへの対応が少し延びるだけで、その後の予定にも影響します。

丁寧に関わりたい気持ちがあっても、次の予約時間を意識しなければなりません。

なかには、限られた時間のなかで多くの要望を伝える方もいて、どこまで対応するか判断に迷うことがあります。

クリニック勤務では疾患についての知識だけでなく、限られた時間のなかで何を優先するかを判断する力も必要だと感じています。

入院と外来で感じた違い

外来では、通院していない時間の過ごし方も大きい

入院病棟とクリニックの違いとして感じるのは、リハビリ以外の時間の過ごし方です。

外来では、通院していない時間のほうが圧倒的に長くなります。

自宅で伝えられた運動を続けられるか、日常生活のなかで身体をどのように使うかによって、経過に違いを感じることがあります。

ただし、仕事や家事をしながら通院している方もいます。疲れていたり、痛みがあったりすると、分かっていても自主練習を続けることは簡単ではありません。

単純に本人の意欲だけの問題ではないとも感じています。

入院中は、ほかの患者さんがリハビリに取り組む姿を目にしたり、病棟スタッフから声をかけてもらったりする機会があります。

一方、外来では、ほかの患者さんの経過を見る機会が少なく、生活のなかで継続的に声をかけてもらえるとは限りません。
さらに、家事や仕事があるため、自主練習に使える時間も人によって異なります。

私の経験では、入院病棟にいた頃よりも、外来の患者さんのほうがリハビリに高い期待を持っているように感じることがあります。

「自分で取り組むもの」という認識よりも、「リハビリへ行けば専門職が改善してくれる」という期待が強いように感じることがあります。

患者さんが期待する回復の速度と実際の経過に差がある場合には、限られた時間のなかで、できることと難しいことを共有する必要があります。

自主練習を続ける難しさ

認知機能の低下がある方や、口頭での説明を理解・記憶することが難しい方にとっては、自宅で自主練習を続けることが難しい場合もあります。

説明する内容を絞る、分かりやすい言葉を使う、紙に書いて渡すなど、伝え方を工夫する必要があると感じています。

それでも、外来での限られた関わりだけでは、十分に支えることが難しい場合があります。

入院中のように、スタッフが日常的に声をかけられる環境ではありません。

自主練習ができていないことだけを見るのではなく、生活状況、仕事、理解のしやすさなども含めて考える必要があると思っています。

クリニックへ転職する前に確認したいこと

クリニックと一言でいっても、職場によって働き方や仕事内容は異なります。

求人票に「クリニック勤務」と書かれているだけでは、実際の担当領域や一日の忙しさまでは分かりません。

転職前の見学や面接では、次の点を確認しておくと、入職後の違いを想像しやすくなります。

  • 診療科と医師の専門分野
  • 来院する患者さんの年齢や疾患の傾向
  • 作業療法士が担当する疾患
  • 理学療法士と作業療法士の役割分担
  • 1日に取得する単位数
  • 予約が連続して入る時間帯
  • 記録を書く時間を確保できるか
  • 昼休みの長さと過ごし方
  • 診療時間外に行う業務
  • 始業前の準備や終業後の片づけ
  • 残業の頻度
  • 経験の少ない分野への教育体制 など

単位数や残業時間など、一つの数字だけで判断しないことが大切だと感じました。

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まとめ:クリニックの働き方は一括りにできない

現在のクリニックは、診療中は忙しく、20分ごとの時間管理に難しさを感じます。

一方で、昼休みはしっかり取ることができ、まとまった残業もほとんどありません。

少人数の職場なので、大勢のスタッフとの人間関係や調整に負担を感じることも少なくなりました。

ただし、以前のクリニックとは担当する疾患が異なり、下肢や脊柱など、経験の少ない分野について学ぶ必要があります。

クリニックへの転職では、「忙しいか」「残業が少ないか」だけでなく、診療科、医師の専門分野、患者さんの傾向、予約の組み方、昼休み、記録時間、教育体制まで確認したほうがよいと思います。

同じクリニック勤務でも、働き方は職場によって大きく異なります。

私自身も、まだ時間管理や未経験分野の学び方に悩みながら働いているところです。

それでも、実際に働いてみたことで、求人票の条件だけでは分からない働きやすさと難しさが見えてきました。

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